1. 基本概念

  • 要望:顧客が望むこと。主観的であいまい。
  • 要求:要望から本質を抽出し、目的や理由を明らかにしたもの。
  • 仕様:要求を客観的かつ検証可能な形で表現したもの。

2. 仕様化の目的

  • あいまいな要求を整理し、開発者と顧客が同じ理解を持てる基盤を作る。
  • 製品の動き・動作を誰が見ても同じように解釈できる形に落とし込む。
  • 最終的に検証可能な設計・テストの基準を提供する。

3. 仕様化のプロセス

  1. 要求の収集

    • 顧客の要望を幅広く集める
    • 背景・目的・制約条件を理解し、なぜ必要なのか理由を確認する
  2. 分析・抽象化

    • 要望の背後にある意図を把握する
    • 動詞(システムが何をするか)を抽出し、仕様の核を見極める
  3. 明確化と仕様表現

    • あいまいな表現を具体的な動作・条件に変換する
    • テストで検証可能な形に落とし込み、誰が読んでも同じ意味に取れるようにする
  4. レビュー・合意形成

    • 利害関係者全員が共通理解を持ち、合意できる状態を作る